人力旅専門店 SOUTHERN WORKS

コラム

バート・マンローを知っていますか

テツの小部屋

2007年12月19日

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ここ数日は午前中カヤックの修理で粉まみれ、その後ショップへ出勤の日々が続いております。

久しぶりに書籍の紹介です。

「バート・マンロー スピードの神に恋した男」 ジョージ・ベック著 ランダムハウス講談社


バート・マンロー(1899-1978)は、1967年に68歳にして、1000cc以下の部門で世界最速記録を達成した伝説のモーターサイクルライダーです。ニュージーランド人。

アンソニー・ホプキンス主演で「世界最速のインディアン」という映画にもなりました。

1920年製のインディアン・スカウトでスピードの限界に挑み続けた人。地元の草レースを転戦し、孫が生まれる頃にアメリカ・ユタ州ボンヌビルで開催される最高速度記録会に挑戦を開始。1967年に68歳にしてクラス世界記録を更新。

この人は別にプロのライダーではないのです。仕事を辞めてからは改造や遠征にかかる費用は年金をコツコツ貯めてやりくりしていたそうです。あらゆるパーツはハンドメイド。アルミの鍛造までやります。タンクの蓋はコルク。
工具や材料もロクに持ってないので、知人、友人などから借りたり、せしめたりするのが大得意。でもそれが許されてしまう得がたいキャラクター。

そしてこの時代60年代は現在と違い、「ビンテージ」的なものがもてはやされる時代ではありません。新しいモノこそ最良、とされた時代の価値観の中で、40年以上前のバイクを改造して最新技術に勝つのがいかに凄い事か。。。想像するしかありません。

1度きりの人生を、目標からまったく目をそらさず生きたバート。

現実と理想のギャップに苦しんでいる人、理想すら持てないことに苦しむ人、またそんなことにも気づいてない人に読んでいただきたい。なんちゃって。
元気が出ますよ。
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