人力旅専門店 SOUTHERN WORKS

コラム

実践道具図鑑:PFD

テツの小部屋実践道具図鑑

2014年07月12日

このページに「実践道具図鑑」というカテゴリーを追加しました。基本的に私が普段使用している道具を紹介します。モノとその情報が溢れ、その取捨選択に以前よりも労力を使っている方も多いのではないでしょうか。私はこんな仕事をしているので、自分の財布と時間を道具に使う事ができます。そこから得た情報が少しでも皆様の野外遊びに繋がれば嬉しいです。

第一回目はPFD。そのままだと「パーソナルフーティングデバイス」、またはライフジャケット、フローティングベスト、ボヤンシーエイド、などなど呼び方とそれぞれに定義がありますが要するにシーカヤックで使用できる救命胴衣です。


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Stohlquist Tow Motion

 ストールクイストの「Tow Motion」というモデルです。松本も昨年から使用しております。PFDは進化を続けていますが、それは主にフリースタイルカヤックの世界を主としています。なので最新の高品質なモデルは動き易さを最優先させてあります。無論ホワイトウォーターにおいて水流に揉まれても頭が水面に出る浮力は確保しながらです。動き易さ(カッティングの深さ)と浮力を両立するため、最近のPFDは腕周りを大きくカットして胸部に浮力を集中させる傾向にあるようです。昔ながらのPFDと比較するとそれらは胸部にボリュームがあります。確かに着心地とハードコンディションで頭が水上にでると言う点では申し分ありません。私もそういうPFDは持っています。が、シーカヤッキングの場合問題になるのは最乗艇の事を考えないといけないからです。今時のグラマラスPFDは最乗艇の際にフロント部分がデッキに引っかかる事が多いです。それをクリアできる腕力をお持ちのパドラーであれば良いのですが。
 ツーリング用(シーカヤック用)のPFDはフリースタイル用と違い背中のフォームが首の下まであり、脊椎を保護するデザインになっているのも特徴です。バウ沈で浜に背中から叩きつけられる可能性は常にありますからね。

 このTow Motionはその意味ではギリギリオールドスクールなタイプに属します。StohlquistのディセントやKOKATATのローニンなどと比較すると腕周りの快適さでは一歩劣るかもしれませんが、慣れれば判らないレベルです。フロントにポケットがありますが薄型なので最乗艇の際さほど気になった事はありません。スマートフォンがちょうど入る大きさのようですが、スマホを持ってない私はサングラス入れとして重宝しています。ポケットの蓋が硬いので安心です。その他はまったくオーソドックスなPFDです。その名の通りクイックリリースベルトが標準装備されます。Stohlquistのモデルに共通の胸からウェストに向かって引き絞るストラップもフィット感の向上に一役買っています。
クイックリリースベルトにつけてあるのはNorth Waterのトゥライン(別売)です。

 2013年は当店からの要望で国内代理店より特別に入れて頂いてましたが、今期は正規に国内販売されるそうです。
その他Stohlquistの他モデルも多数在庫しておりますのでお問い合わせなどお気軽にどうぞ。
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