先日ipodがなんだか面倒くさい、という話を書きましたが、思いのほか同意の諸氏がいらっしゃることが判りました。
興味の無い方には恐縮ですが・・・。
ギターを弾いていた頃、バンドをやっていた最後の頃でしょうか。「デジタルアンプ」というのが登場しました。要するにプリアンプがデジタル化されて、さまざまな音質を一発で出せるというのです。60年代のマーシャルの音、メサブギーの音、フェンダーツインの音等など・・・。しかしやはり所詮ニセモノなのです。苦労してローンを組んで古いタイプのマーシャルアンプを買って、その音のデカさに四苦八苦しながら使っていた私には正直無理でした。聞く人が聞けば判る。そう思っていました。それはある一面では本当であり、ある一面ではそうではない。上手に使いこなしているミュージシャンは大勢いるでしょう。分厚いマニュアルを読みこなして。なんとも難しい時代になったものです。
デュアンオールマンがインタビューで「エフェクター(ギターの音質を変える装置)は何を使っていますか?」と聞かれた時の答え。
「あぁ、あれは子供の使うモノだ」
なんて話を聞いた事があります。ちなみにデュアンは24歳で死んでいます。これに憧れないほうがどうかしてる。
久住昌之(原作)の漫画「豪快さんだっ!」の著者前書きより(最近文庫版が出ていました)。
<豪快さん>酒を飲んだら車は押して帰る、カツ丼の大盛が無ければ2杯頼む、そんな人が主人公。
{抜粋~「豪快さんだっ!」を描いたのは1987年、昭和62年です。約20年前か。
ケータイ電話なんかまだまだなかったです。パソコン使ってる人はごく少数だった。インターネットなんか、考えられなかった。
でも、ボクは世の中のいろんなことが、「便利になる」という名目で、どんどん細分化されて行く予感を、ビンビンに感じていた。なにもかも種類が増えて、選択肢がどんどん増えて、それらの接続がややこしくなって、短縮化されたはずの時間が足りなくなって、今までに感じたことの無いストレスが生まれていくような。~中略~
それでそういう新たなストレスを吹っ飛ばすようなマンガを、描きたくなった。~中略~ みんなが、小さな問題を論じ合って、セコイ理屈の袋小路にはまり込んでいる時、その路地のブロック塀をバーンとなぎ倒し、地平線と大地を見せてくれるような。}
私にとってはカヤックがそういうものかな、と思いました。